外壁を塗り替えるポイントは?
外装のリフォームは資産価値を守ることにつながるので、とても有益なことです。
★外壁材の安全性をチェックする
外壁には、防火に関する規制があります。 地域によっては、 材料を厳しく規定しているところもありますので、事前に確かめて選定します。 また、風雨にさらされる外壁材は耐水性能も重要です。その地域の気候に適した 材料や工法を選びましょう。
・不燃材料
通常の火災では燃焼せず、有害な煙などを発生しないものです。 コンクリートをはじめ、レンガ、石綿スレート、アルミニウム、 ガラスモルタル、しっくいなどがあります。
・準不燃材料
通常の火災時ではほとんど燃焼せず、 煙も微量なもので有害ガスもほとんど発生しない素材です。木毛セメント板、石こうボード、そのほか不燃材料に準ずるもので 建設大臣が指定するもの。
・難燃材料
燃焼速度が比較的遅く燃えにくい素材で、難燃合板、 難燃繊維板、難燃プラスチック板等で建設大臣が指定するもの。
・準難燃材料
難燃性ですが発煙性のあるものがあります。 強化ポリエステル板等で建設大臣の加熱試験に合格したもの。
★外観をチェックする 外壁材は、家の大きさ、デザインに釣り合った素材 およびデザインになるよう選びます。 イメージが決まったら、屋根や窓などとの釣り合いを確かめ、 コストもチェックします。また、近隣との調和も忘れずに考えたいもの。 景観を台無しにするような外観では、 自分自身も居心地が悪くなってしまいます。
★工法をチェックする
・湿式工法
現場でコンクリート打ちをしたり、 左官工事を行うなど水を使う工法。
仕上がりに高級感が出ますが、天候の影響を受けるので、 余裕のあるスケジュールを組みます。
・乾式工法
パネルなどをボルトや釘、ネジで取り付ける工法。
現場で水を全く使わず、乾燥を待つ必要がないので、
工期は短くてすみます。
★外壁材ごとの特徴
・湿式工法
モルタルセメントと砂を水で練り混ぜたもの。
5 年ごとぐらいにひび割れのチェックが必要。
リシンかき落し、リシン吹き付け
細かい大理石を混ぜた色モルタルを塗り、クシ状の金属でかき落とす方法。
同様の材料をスプレーガンで吹き付けるのがリシン吹き付け。
吹き付けタイル
外壁仕上げの主流のひとつ。仕上げ材料を吹き付け、 セラミックタイルに似た光沢のある模様をつくる工法。 3〜5年で仕上げ塗装の塗り替えが必要。
・湿式・乾式工法
スタッコ
モルタルの下地に、吹き付け用セメントモルタルを吹き付け、 凹凸面をつくる工法。
コンクリート打ち放し
コンクリートの表面を活かした仕上げ。 ていねいな施工がポイントで、その分、コストが高め。
レンガ
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の仕上げとして壁面に使用されます。 最近はほとんどが乾式工法のレンガタイルです (構造体としての使用は禁止)。
石
天然石と人造石があります。天然石は、石の種類によって耐火性や磨耗度が異なります。 人造石はセメントと細かく砕いた天然石を混ぜたもの。 品質は安定していますが、風格は天然石に劣ります。
タイル
耐火性・耐水性・耐候性に優れ、色彩や種類が豊富。 一般のタイルは湿式工法で、40mm 以下の小ささのモザイクタイルは、 乾式工法で取り付けます。
乾式工法 木質系
木目の美しさが魅力ですが、防火面から使用できない区域もあります。 横に張る「下見張り」、縦に張る「羽目板張り」があります。
サイディング
セメント系と金属系があり、表面に模様を施したものもあります。軽さと施工の簡単さで人気。 耐火性や耐水性にも優れています。
ALC壁
セメント、けい石生石灰、水、発泡剤を混合して形成し、高圧高温で養生した軽量気泡コンクリートのパネル。軽く、品質が安定していること、断熱性や耐火性に優れていることなどから、 広く利用されています。
スレート系
セメントと特殊鉱物質が原料。色彩の種類が豊富なので、 屋根材だけでなく外壁材に使われることもよくあります。 リフォーム費用には、仮設足場費などの諸費用が含まれているか、確認しましょう。